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以前から気になっていて文庫本をかったまま読んでいなかった
現在群像で連載している「尻尾と心臓」から読み始めたがとてもおもしろかった
なによりも会社員の社内生活を主軸にした小説が文学作品には少ない
娯楽小説にはいっぱいあるのに
文学者は経験を知識で補われた想像で乗り越えられると信じているし、ときに過信しすぎている
なので、こんなに会社員の多い日本なのに元会社員だった作家しか会社員を描かない
取材がめんどくさいのかしら
とにかく、この作品は働かなければならないから仕方なく働く人々が上手に描かれている
芥川賞の選評委員たちは物語に芯がないと評しているしそれも事実だけど
この小説においてはそれは正解ともいえる
僕らは働かなければならない
だけどすべての人が情熱をもっているわけじゃない
僕らはただより良い生活したいと常に思っていてそれを達成するために雇われるという選択をした
しかしそれが僕らの望んだ生活でないので僕らは逃避と安らぎをもとめる
そこにあらわれてくるユーモア
とくにさして重要でない一日のほうではことさらにそれが強調されていて真面目で堅苦しいいわゆる典型的な会社員のイメージは一つとしてでてこない
そういう人も居るのだろうが小説の表舞台には登場しない
僕らは毎日さして重要でない一日を生きている
一日の大半を一つの建物で過ごし、その内部では互いが互いに共通しつつ無関心でいるためだ
いいわけのように派閥をつくりながら嫌悪する
好きの対義語が無関心なように、嫌いの対義語も無関心だ
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