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ポジティブ批評もなにも文豪なので権威主義者の僕は手放しで称賛するのです。
徳田秋声の文体はまず簡潔です。情景の中の重要な部分を適切に切り取っていって、そのままに読者へ映し出させます。
しかしただ写実的なだけではありません。そこにはただ舞台的に映し出すのではない印象が行間に溢れ出てきます。
それは小説内で繰り返し明言される下町の人情です。決して上流でない人々が様々な事柄へ絡まって浮かび上がってくる世情の色こそが日本文学の象徴であり、僕らが文章を読んで感じる日本語の微妙とは常にここにあり、徳田秋声の紡いだ言葉は、殊に縮図にあってはその一つの境地を示して未完のこの小説にて大半を占める銀子の半生はそれだけで日本文学史においても屹立する金字塔なので、文章を学びたい人は読むべきなのです。

よかったことば
金のあるものは金を摺ってしまってからやっと商売が身につくのであった。
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