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この森には木の実のなる木々はいっぱいありますが
たきぎになる木が一本もありません
この森に住もうと決めた彼には
最近めっきり夜が冷え込むのでたきぎがなければ
とてもやってくる冬は越せないとたきぎになる木のあふれる
となりの森へ斧と台車とテントをかついでゆきました

そのとなりの森は暗くじめしています
なんだかおそろしいけものが住んでいそうな気配が
もう草むらひとつまちがえてわけいっただけで
彼の首をつらぬくほど長い牙のけものがとびだしてきそうな
そんなおそろしいかんじが溢れかえっていました

彼はあまり奥の方へ入らずにできるかぎり入り口のほうで
まわりにびくびくしながら薪を採れるだけとって帰ってきました

恋しかった我が家へ帰ると彼の家には眼が大きくくりくりな
とっても活発そうな女の子がいて
どうして私が来たのに居なかったの、と彼に怒りました
彼は冬が来るから隣の森へ薪をとりに行くほかなかったんだと言いましたが
女の子はぷんぷん怒って許しませんでした

君は誰だか知らないけどとっても可愛らしいねと彼が言うと
だから来たの、でも私が誰だかわかる日もこないけどねと
彼女はころころ笑いましたが、あの薪の森が
しっかりわからないのに怖いのだから
わからなくてもかわいくていいような気がしました

放り込まれた薪はぱちぱちとはぜて
彼女はやっと寒い夜でなくなると言ったので彼は
自分が薪をとっていた間ひとり寒さに耐えていた彼女を思ったのでした
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