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とても綺麗に作られたコメディ。
そもそも水商売に光を当てたものはいままで結構な数あって、キャバ嬢がモデルの作品だっていくつかあるけど、ホストを扱ったものは今まであまりなかったんじゃないかしら。
ストーリーを大雑把にまとめる。
新宿歌舞伎町のホストクラブの店長を務めるカリスマホスト神威はその日いつもどおり大いに姫たちを楽しませて打ち上げまで飲み続けて高級マンションへ帰る。そしたら神威あてに出処のわからない赤ちゃんがベビーカーに載せられて放置されていた。戸惑いながらもスマホで育て方を調べて実践しつつ神威は片親だった自分と赤ちゃんを重ねあわせ、ホストクラブで育てることを決める。神威は試練と挑戦を恐れない。
でもホストクラブに通う女の子たちは男との夢を買いに来てるから現実感あふれる赤ちゃんなんて望んでないし閑古鳥が泣いて、ホストたちの大半がやめてしまうけど、神威は名案を思いついて、元同僚でいまはIT企業をやっている三国孔明の元へ行く。そこで赤ちゃんを育てるクラウドファンディングを計画し、そのためのウェブサイト、キッズ・ファイアー・ドットコムを設立する。話題のため残ったホストみんなでウェブサイトを炎上させる。
結果呼ばれた討論番組、そこでのアピールで共感者が増えるかがかかってくる正念場、若手コメンテーターとの討論は、赤ちゃんのクラウドファンディングから、貧困層の育児環境、富の再分配、母親の矜持、神威自身のことが掘り下げられ、予期せぬ事故で番組は終了するものの、出資者は幾人か現れる。神威は最後、自分の源氏名である神威という名をもらった赤ちゃんとふたりきりになり、カリスマホストとしての新たな決意を胸にする。
これらの話が文章のリズム、過剰な表現、ホストたちの馬鹿正直さによる笑いを散りばめながら語られていて面白い。
特にホストたちの馬鹿正直さがいい。人がホストたちに無条件に抱くノリの軽さを否定的に描かないし、ホストの世界を否定しないので、読者はたとえ知らない世界であっても物語に入り込むことができる。
シナリオも良く出来ているからもっと緩急をつけ、抑揚と迫力と葛藤がもっとつめ込まれたら確実に傑作ができると思う。
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